健康診断でコレステロールが高いと言われたことはありますでしょうか。
『肝臓のはなし』 竹原徹郎著 に記載がありましたのでご紹介いたします。
コレステロール自体は細胞膜の成分など体にとても大切な成分です。肝臓はコレステロールを作り全身に運んでおります。肝臓は脂質をVLDL(脂質とたんぱく質の複合体)として分泌しており、この中にコレステロールも含まれております。VLDLはまず脂肪組織に行き、中性脂肪を脂肪組織に引き渡します。引き渡したあとは少し組成が変わりLDLとなり、末梢の様々な組織に行き、細胞膜の構成や、ステロイドホルモン、ビタミンDの原料としてコレステロールを運びます。この際血管内皮細胞にコレステロールが輸送され、蓄積されすぎると動脈硬化の原因になります。そのためLDLは悪玉コレステロールと呼ばれたりします。
ちなみによく使用されるスタチン系というコレステロールの薬は倍量にしても、LDLが大幅に下がるわけではなく6%程度の低下に留まるという報告がるようですので、今のままの用量で様子を見た方がよさそうです。